新しい市場を開拓!ブルーオーシャン戦略の概念と戦略立てのポイントを解説

ブルーオーシャン戦略は市場で生き残るために有効な考え方です。

しかし、新しい事業展開を考える場合、ブルーオーシャン戦略が向いているかどうか、どのような戦略を立てるべきかを知っておかなければなりません。

特にブルーオーシャン戦略に初めて取り組むなら、概念やメリット・デメリットなどをしっかり把握すべきでしょう。

そこで今回は、

・ブルーオーシャン戦略の特徴は?
・ブルーオーシャン戦略のメリット・デメリットを知りたい
・ブルーオーシャン戦略を立てるポイントがあれば知りたい

という方に向けて、ブルーオーシャン戦略について詳しくご紹介します。

ブルーオーシャン戦略の特徴

ブルーオーシャン戦略とは?

ブルーオーシャン戦略を提唱した人物はフランスの欧州経営大学院の教授W・チャン・キムとレネ・モボルニュです。

著書『ブルーオーシャン戦略』の中で、競争相手がいない市場あるいは競合の少ない市場、未知の可能性を秘めた市場をブルーオーシャンと呼びました。

具体的には、価値の上昇とコストダウンによって、新たな市場を作り出す戦略がブルーオーシャン戦略です。

「取り除く」「減らす」「増やす」「付け加える」の4つアクションにより、ブルーオーシャンを作り出せるかが重要となります。

ブルーオーシャン戦略により市場を開拓した様々な企業やプロジェクトが成功を収めています。

シルク・ドゥ・ソレイユの事例

ブルーオーシャン戦略を上手に活用した成功事例として知られるシルク・ドゥ・ソレイユでは、サーカス業界で全く新しい市場開拓を実現しました。

世界のサーカス業界でトップに上り詰めたシルク・ドゥ・ソレイユは、まずはサーカスの世界での当たり前を「取り除く」ことから始めています。

「動物愛護団体からの批判・反発」、「子ども向けエンターテインメントの飽和」、「花形のパフォーマーにかかる高いコスト」などが当たり前となっていたサーカス業界での新しいチャレンジにシルク・ドゥ・ソレイユは取り組んだのです。

結果、動物やメインキャストの採用を止め、人間による芸術性の高いパフォーマンスを中心とし、大人向けのストーリー性を「付け加える」ことで全く新しいサーカス団を作り上げ成功しました。

競合がいない市場であるブルーオーシャンを自ら作り出した成功事例です。

ブルーオーシャン戦略の必要性

現代社会では様々なサービス・モノが提供されており、競合他社との差別化はビジネスにおける優先課題となっています。

ブルーオーシャンに対し、逆の位置にあるレッドオーシャンで生き残るためには激しい競争に勝ち抜かなければなりません。

競争の激しいレッドオーシャンには明確な需要があり、大きなチャンスがあるものの、価格競争はもちろんクオリティーでも熾烈な戦いが繰り広げられます。

競争相手の多いレッドオーシャンで勝ち残るためには、高いクオリティーのサービス・モノを安い価格で提供する必要があり、長期的に経営資源を投入しなければなりません。

経営規模を活かせない場合は、競合他社のいないブルーオーシャンを作り出して、利潤を最大化する必要があると言えるでしょう。

特に近年になってブルーオーシャン戦略が脚光を浴び始めた理由は2つ挙げられます。

・進化したテクノロジー
2000年代に突入してからテクノロジーが進化し、インターネットで世界につながり誰もが発信できる時代になりました。
新しい価値が生まれやすい土壌が整い、暮らしの利便性も高まり続けて、様々な業界への新規参入ハードルは下がっています。
テクノロジーが進化する前はアプローチが困難だった顧客にも接触が可能となり、飽和状態の既存市場に頼らずにチャレンジができるようになってブルーオーシャン戦略を立てやすくなっていると言えるでしょう。

・時代の不確実性
テクノロジーの進化に伴って経済・社会構造が大きく変化して、不確実な時代が到来しました。
価値観が多様化し、ビジネス課題が複雑化する中、経営の不確実性も生まれています。
既存市場に頼っていれば、長期的に利益が上げられる時代は去りました。
新たな市場を開拓し、自らブルーオーシャンを作り出す必要性が高まっていると言えるでしょう。

ブルーオーシャン戦略のメリット・デメリット

メリット

ブルーオーシャン戦略には主に2つのメリットがあります。

・高い単価のビジネスを低コストで投入できる
競合のいない新しい市場で、単価の高いビジネスを展開できます。
ブルーオーシャンを作り出せれば、高い単価で低コストの自社サービス・自社商品を市場に投入可能な点がメリットです。

・新市場のシェア獲得
開拓した新しい市場には競争相手がいないため、新市場のシェアを獲得できます。
熾烈な競争があるレッドオーシャンを避けたビジネスだからこそ、未開拓の新市場で上げられる利益を飛躍的に伸ばし、より多くのユーザーを短期間で得られる確率が上がる点がメリットです。

デメリット

ブルーオーシャン戦略にはデメリットもあります。

・マーケティング能力が必要
ブルーオーシャン戦略では全く新しい価値の高いサービス・商品を低コストで提供するため、売るスキルが必要となります。
潜在的な顧客に向け自社サービス・自社製品をアピールする高いマーケティング能力がなければ売ることが難しい点がデメリットとなるでしょう。

・模倣されやすい
新しい市場開拓を行って成功すると、成長を見込める新市場への新規参入が増えていきます。
参入が増えればせっかくのブルーオーシャンも競争過多なレッドオーシャンへ変化していくため、模倣される前にスピーディに独自のポジションを確率しなければなりません。
ブルーオーシャンは作り出せれば安泰ではなく、すぐに模倣されるという点がデメリットと言えるでしょう。

向いている企業・向かない企業

ブルーオーシャン戦略は厳しい競争に曝されている業界から、新たな市場を作り出す戦略なので、競争が激しい業界の企業に向いています。

新市場を生み出すメリットは、熾烈な争いのない業界にはないので、競争相手がいない業界の企業にはブルーオーシャン戦略は向いていません。

また、ブルーオーシャンを新規開拓しても売るスキルがなければ売れないため、マーケティング能力のない企業も向いてないと言えるでしょう。

ブルーオーシャン戦略を立てるポイント

バリュー・イノベーションの考え方

バリュー・イノベーションは、ブルーオーシャン戦略を立てる際にポイントとなる考え方です。

コストを下げつつ、価値を高めることを追求し、提供する側と提供される側のお互いにとっての価値が高まった状態をバリュー・イノベーションと呼びます。

ブルーオーシャン戦略での価値とは差別化であり、バリュー・イノベーションでは、差別化と低コストを同時に実現することを狙います。

シルク・ドゥ・ソレイユの例では、芸術性の高いパフォーマンスという買い手側の価値と、メインキャストばかりに頼らないという低コスト化を行っています。

戦略キャンパスを作る

実際に何を差別化し、どこをコストカットすべきかは戦略キャンパスを活用して判断します。

戦略キャンパスの横軸には「顧客からの価値(競争要因)」を、縦軸には「顧客が受け取るレベル」を取りましょう。

スコアが高い項目が競争要因に力を入れている部分です。

既存のサービス・商品が何に投資をしているか、顧客メリットはどこにあるかが明確になり戦略が立てられるようになります。

4つのアクションで戦略を膨らませる

ブルーオーシャンを作り出すためには、次の4つのアクションを使って既存の概念やビジネスモデルを刷新します。

①取り除くべき要素は何か
②減らすべき要素は何か
③増やすべき要素は何か
④付け加えるべき要素は何か

4つの問いを通して事業戦略を膨らませましょう。

まとめ

新市場を開拓するというブルーオーシャン戦略では、競合の少ない未知の可能性をもつ市場で勝負ができます。

高い価値のサービス・商品を顧客に対して低価格で提供し、新市場でのシェア獲得が可能です。

ぜひ、自社にブルーオーシャン戦略が向いているかを知り、戦略を立てるポイントを確認して、上手にビジネスに活用してみてください。